3−5−4.知的障害児と施設の契約(1)契約全般成年後見制度の理念の説明として、法務局民事局のWebサイトにて次の記述があります。
この範囲では知的障害者本人が契約者すると考えているようですが、民法537条の規定する「第三者のためにする契約」を考えると、「親が親自身の財産で支払うことを前提に、施設と契約し、施設のサービスをその子が受けること」は、この第三者のためにする契約にあたると考えられます。(親に行為能力が認められるとして)第三者による契約が問題となるのは、そのサービスを受けることをその子が承諾するか(民法537条第2項)ということでしょう。この点については、子が全く意思能力のない場合、その承諾に意味があるのか問題となます。ただし、子を思いやる親の気持ち、その施設が子のためであると客観的に認められるならば、認めても良いのではないだろうかと考えますがいかがでしょうか。行政としても、この第三者による契約の扱いについてもっと明確にしてほしいものです。(もし、関連記事等がありましたがどなたか、ご連絡下さい) ただ、ここまでの考えでは、不十分であること言えます。施設の利用と各種の支給と切り離せない関係があるからです。子供に支払われた各種の公的・私的支援金に、親が使い込むことのないよう配慮が必要であるし、また、親が被後見人若しくは死亡したときの問題が解決するわけではないのです。 支援費制度の関係から、施設との契約内容に制限が加えられています。多くの場合は、親が生きている内は自分の財産で生活し、補助金などは本人の銀行口座に預金したままで、親が死んだ後に使えるようにしているようですが、補助金を受けるためには、本人が施設と契約していることを要求しています。 (2)支援費制度との関係支援費制度の場合本人との契約が基本になっているようです。ただしそこでは、厚生労働省では家族の代理(冒名?)を認めています。 |
この解答中の「また、家族等が代理人として」とある代理人は、民法上の代理人(民法99条)を意味しているように思えません。なぜなら、別途次のパラグラフで成年後見制度に触れていることと、現在、未成年者に対する親権者以外に家族が当然に民法上の代理人になる制度はないからです。つまり、家族が本人の名前を冒名することを意味しているのだとおもいます。
(3)制限能力者との契約について 契約には本人の意思確認が重要ですが、制限能力者特に意思能力の欠如が常に続いており、意思確認ができない場合に困ります。家族が冒名した契約書の有効性をまともに考えると「無権代理行為」(代理人でない人が代理行為をすること)となるでしょう。ただし、これらの行為は「取消得る行為」であり、完全なる無効ではないから、成年後見人が選任された時点で追認(民法116条など)を貰えれば、その契約は有効になります。 |
|
| Top主頁 |